食とアートの旅～黄金の環ホームステイ体験とオペラ鑑賞

ロシアの旅を提案したのは母でした。
母の旅の目的は、
モスクワのボリショイ劇場とサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場でのオペラ鑑賞、
そして、エルミタージュ美術館へ行くこと。
いっぽう、誘われたほうの娘（私）は
ロシアの食とロシア人の暮らしぶりに興味がありました。
目的の違いこそあれ、食とアートが好きな母娘でしたので、10日間の旅をそれぞれ謳歌できました。

母は念願のオペラ鑑賞を楽しめましたし、
エルミタージュ美術館のほか、ロシア美術館、トレチャコフ美術館と
ヨーロッパ、そしてロシアの芸術にどっぷりつかることができました。
私も母と旅をしたおかげで、生のオペラの迫力を肌で感じることができましたし、
エルミタージュの建築美、レーピンをはじめとするロシア美術が堪能できました。

いっぽう、私の希望もスズーダリでのホームステイという形で満たされました。
スズーダリのホストファミリーはとてもフレンドリーで優しく、
日本人親子を温かく迎えてくれました。
私たちが料理に興味があると知り、ホストマザーのエレーナさんはさまざまな料理を作ってくださいました。
料理教室として、ロシアではポピュラーなパイを作ってくださいました。
庭の畑で採れたルバーブを刻んだり、生地をこねたり、一緒に料理する時間は
とても充実した楽しい時間でしたし、できたてのパイはサクサクしっとりで絶品でした。

夕食もマザーお手製のごちそうが並びました。
ハンバーグ、サラダ、お手製のピクルス（トマトのピクルスはも～絶品！！）、
サーモンとおひょうのマリネ、きのこの壺焼きなどなど…
ご主人のビクトルさんはウォッカをふるまってくださいました。
ビクトルさんはとても優しい方で、ご家族では唯一英語ができる方でしたので、
根気よく通訳してくださいました。
夕食前にはスズーダリののどかな田園を一緒に散歩してくださいました。

夕食には、エレーナさんの息子さん家族やお母様もいらして
盛大な宴会となりました。
お土産に持参した日本酒もあけましたが、ロシアの方はお酒が強い！と実感。
お酒の勢いも借りて、さらにリラックスでき、皆さんと楽しい時間が過ごせました。
お酒は言葉の壁を上手に取り払ってくれますね。

翌日の朝ごはんもエレーナさんとブリヌイを一緒に作り、
おいしくいただきました。
お礼に母が肉じゃがを作り、朝ごはんはロシアと日本のコラボメニューとなりました。
料理が得意な母は「料理」でエレーナさんと会話していましたし、
日本で畑もやっていますので、ロシアの畑にもとても興味があったようでした。
日照時間が長いロシアでの野菜の生育の早さに驚いていました。

ロシアでは何を食べてもおいしい、と旅をしたことのある人たちから聞いていましたが、
私たちは家庭の味と出あうチャンスにも恵まれ、
本当のロシアの味を知ることができたと思います。
そして、ロシア人のおもてなしの心にも触れることができました。
優しくて、陽気で、温かい、ロシアの方々と出会うことができて幸せでした。

このような貴重な機会を作ってくださったSさんにあらためて感謝申し上げます。

もちろん、これだけではありません。

サンクトの美しい街並み、モスクワの喧騒も旅を盛り上げてくれましたし、
寝台列車での移動や、地下鉄を使った街歩きは
自由旅行ならではの醍醐味を味わいました。
寝台列車での移動は、鉄道網が発達しているロシアならでは。
サンクトの駅の駅員とのやりとりは少々スリリングな場面もありましたが、
（それも旅の醍醐味）
そのほかはおおむねスムーズでした。
ご提案いただき、本当に有難うございました。
ちなみに寝台列車の食堂の料理ですが、
ガイドブックではあまり評価されていませんでしたが、とても美味でした。
炒めたきのこにチーズをのせてオーブンで焼いた「ジュリアン」は
ビールのつまみに最高でした！


インツーリストさんが手配をしてくださった
クレムリンの武器庫、エルミタージュ美術館なども
自分たちでは到底見学ができなかったであろう場所を効率よく、興味深く見学できました。
どちらもガイドさんたちがとても優秀だったので、見学も心から楽しむことができました。
サンクトのオレーシャさんは日本語が堪能で、日本の文化にも精通している方でしたし、
モスクワのスラーヴァさんはユーモアあふれる方で、一緒にいてまったく飽きない方でした。

インツーリストさんが手配してくださった
宿泊施設もとても快適でした。
サンクトのホテルは、瀟洒で居心地がよく、朝食のブッフェも上品で美味、
場所も地下鉄の駅近くで、ネフスキー通りにも近くて立地の良いホテルでした。
テレビではＮＨＫの放送も見られました。
サンクトでのステイには本当にお薦めです。

モスクワはお値段が手ごろで両替やレストランが充実しているコスモスホテルと
ボリショイや赤の広場など、観光地に歩いて行けるメトロポールに泊りましたが、
どちらもよいホテルでした。
メトロポールは旅の最終日に泊りましたので、よい思い出になりました。
トレチャコフでヴルーベリの作品を観ていたので、メトロポールの壁画もじっくり鑑賞できました。

ロシア雑貨にも興味があります。
ベルニサージュに木曜に行ったのですが、土曜のほうが盛り上がるとのことで、
次回は土曜狙いで、再度ベルニサージュに行ってみたいと思いました。
ソ連時代のミーシャやチェブのピンバッチなどは、友人へのお土産に喜ばれました。
スーパーの食材や、スズーダリのメダヴーハも珍しい！と喜ばれました。
ボスコスポーツは高かったので、ベルニサージュ近くのバッタ屋で安いＴシャツをゲットしましたが、
品質は悪くなかったです（これは、内緒ですが…）

母はモスクワの音楽専門店で、マリインスキー劇場のオペラのｄｖｄをゲットできて
とても喜んでおりました。
それほど物欲のない親子ですが、わりとピンポイントでいい買い物もできました。

ロシア旅行は刺激的で楽しい10日間でした。
また、旅する機会に恵まれましたら、ぜひインツーリストさんにお世話になりたいと思います。

重ねてお礼申し上げます。

（2012年6月　サンクトペテルブルグ・モスクワ・ウラジーミル・スーズダリをご旅行　
サンクトペテルブルグ・ヘルヴェチアホテルとモスクワ・コスモスホテル、メトロポールホテルにご宿泊　
お母様と娘さんの2人旅）

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